健一と美香は、交際3年目になる、周囲からも羨まれる仲睦まじいカップルだった。しかし、二人の性生活はどこかマンネリ気味になりつつあった。
ある夜、健一がふと見つけた「寝取られ体験談」のサイト。そこには、自分の彼女が他人に抱かれる様子を特等席で眺める男たちの、狂気じみた興奮が綴られていた。
冗談めかして聞いた健一に、美香は最初、困惑した表情を見せた。だが、健一が熱心にその「非日常的な背徳感」を語り、彼自身がそれを心から望んでいることを知ると、美香の中に眠っていた「献身」という名の歪んだ愛が形を変え始めた。
その危うい動機が、二人を掲示板へと向かわせた。
健一がスマホを置く。掲示板でマッチングしたのは、粗野な言葉遣いの「ガテン系」を自称する男だった。
雨が窓を叩く深夜、指定の場所。並んで座る車内で、美香は膝の上で拳を強く握りしめていた。
「……ああ。嫌なら今すぐ帰る。でも、俺……さっきから心臓の音が止まらないんだ。美香が他人のモノにされていくのを想像するだけで……」
健一の股間は、その言葉通り、今までにないほど固く反り立っていた。美香はそれを見て、震える指で自分のワンピースの肩紐をゆっくりと滑らせた。
窓をノックする音が響く。現れた男は、雨に濡れた作業着を着た、体格のいい男だった。
男が後部座席に乗り込む。車内に、雨の匂いと、男特有の野卑な匂いが立ち込める。健一は助手席から、バックミラー越しにその光景を食い入るように見つめた。
健一の震える声に促され、美香は男の前に膝をついた。普段、健一にさえ見せないような、必死で卑猥な表情。男の手が美香の髪を乱暴に掴み、喉の奥まで突き立てる。
美香の苦悶の表情。だが、それを見る健一の瞳には、かつてないほどの情欲が宿っていた。
男の我慢は長くは持たなかった。「触るだけ」という当初の取り決めは、美香の濡れた瞳を前にして、無残に打ち砕かれた。
「待っ……約束が……っ!」
健一の制止を嘲笑うように、男は美香のワンピースを引き裂かんばかりに捲り上げた。車内に響く生々しい音。美香の身体は、健一の目の前で、他人の手によって快楽の波に揉まれていく。
男の激しいピストンに合わせて、車体が大きく軋み、窓ガラスは二人の濃厚な熱気で真っ白に曇る。健一は、すぐ隣で繰り広げられる光景を、瞬きすら忘れて見つめていた。
男の突き上げに翻弄され、よだれを垂らしながら絶頂を繰り返す美香。彼女はもう、健一の愛する恋人ではなく、目の前の男に支配されるだけの「雌」に変貌していた。
絶望と興奮の極致で、健一は他人のモノを受け入れ続ける彼女の名前を、何度も何度も、掠れた声で呼び続けた。